濃紺が似合わなくなったとき。メルカリで出会ったチャコール小紋と“色の軸”の変化

リサイクル着物の楽しみ

年齢を重ねると、季節の色が変わるように、自分に似合う色も静かに移ろっていくのだと感じます。
長いあいだ寄り添ってくれた濃紺が、ふと距離を置き始めたように見えた時、私は初めて“色の軸の変化”というものを意識しました。

濃紺が似合わなくなって気づいた“色の軸の変化”

かつては安心して手に取っていた濃紺が、最近どうもしっくりしません。
鏡の前に立つたびに、どこか顔色が沈むような、くすむような。

年齢とともに、似合う色の軸がすこしずつ変化していっている……
その変化を、最近になってようやく自分の中で受け止められるようになってきた気がします。

最初は認めたくなくて抗ってしまったのだけどね。

黒無地はハードルが高い、だからチャコールへ

濃紺が似合わなくなった。
では黒はどうだろう?
そう思ったのだけど。

黒はどうしても格が高くなりがちで、真っ黒は街着としては着にくいのではないかしら。
もっと気軽に着られて、でも黒に近い深みのある色が欲しい。
試してみたい。

そんな思いで探し始めたときに、ふと目に飛び込んできたのが、チャコールグレーの小紋でした。

生地は私の大好きなふくれ織。
色は黒ほど強くなく、濃紺ほど青みに寄らない。

その“中間の深さ”が挑戦しやすさに感じられたのです。

メルカリで出会ったチャコール小紋の第一印象

メルカリで見つけたこの小紋は、絞りの白がふわっと浮かぶような風合い。
届いたときの写真は撮らなかったのですが、畳んだ状態で宅配袋でおくられてきました。

取り出してみたら、一番外側になっていた袖の部分にシワが寄ってしまっていたのが、少し残念でした。

でも、メルカリは送料が利益に直結する仕組み。
丁寧に梱包されていなくても、安く購入できたことを思えば十分に満足です。

生地はふくれ織の上質なものですし、絞り模様も気が利いていて素敵。

ただ、広げてみると第一印象は少し複雑でした。
チャコールの色味が想像より少し黄み寄りで、絞りの白とのコントラストが強い。

自分の色軸(青み・深み・透明感)とは少しずれている…
羽織ってみましたが、似合うような似合わないような。
かなり微妙。

手持ちの帯でコーデしてわかった“意外な相性”

手持ちの帯で合わせてみて、まず驚いたのは“意外な相性”でした。
この織悦の金帯は、紺の着物に合わせると帯がいきいきと映えるのですが、
私には黄色みが強くて扱いが難しく、出番が少なかった帯です。

ところが、チャコール小紋にのせてみると、思いがけず柔らかく馴染んでくれました。
帯の文様に入った藤色・青・白が着物の深い色と呼応し、
藤色の中抜き絞りの帯揚げを添えると、金帯の強さがほどよく和らぎます。


藤色の入ったグラデーションの帯締めは帯と小物を溶け合わせるようにまとめてくれて。
“私には難しかった帯がチャコールの上では意外に息を吹き返した”
そんな発見が今回のコーデの面白さでした。

この小紋は私には思っていたより難しい色でしたが、年齢を重ねることで似合う色・離れていく色があるのもまた自然なこと。

濃紺がしっくりこなくなった今、これから先にどんな色との出会いがあるのか、そんは変化も楽しんでいけたらと思います。

おまけ:織悦の帯

織悦(おりえつ)は、京都で帯づくり一筋に歩んできた老舗。
確かな技術と洗練された意匠で、多くの着物好きに愛されてきました。
品よく、静かに華やぐ一本を探している方に向く帯です。

私が手持ちの織悦の帯を締めたときの感触は、サラッとした肌触りなのに、つるつる滑ることがなく、とても締めやすい帯だと感じました。気づいたら形がすっと整っているような、そんな安心感のある締め心地です。

参考までに、織悦の帯をいくつか貼っておきます。
リサイクル帯は価格に差がありますが、状態やにおいなどは個体差があります。気になる方は、説明欄をよく確認して選んでいただけると安心です。





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