小紋から長襦袢へ|着物のアップサイクル体験談

着物リメイク


昨日の記事で「若い頃の小紋のきものから長襦袢を作るのもいい」と書いたのですが、実は私自身も、着物を洗い張りして長襦袢に仕立てたことがあります。

その長襦袢には、少しだけ家族の物語があるのです。

姉が「要らない」と言った着物


もともとは姉の着物でした。
母が父の姉(小姑)から何かのお礼としていただいた反物を、自分の手で縫ったものです。

私の結納の日に姉が着たので、私にとっても思い出深いもの。
姉にとても似合っていて、私は少しうらやましかったのを覚えています。
母は姉には次々と着物を縫ってあげたのに、私にはさっぱりだったから。

それなのに、姉は「もう要らない」と言う。
それなら私がもらうわ――そう言って受け取ったものの実際どうするかはすごく悩みました。

呉服店員さんの“思案顔”と私の小さな抵抗


とりあえず、なじみの呉服店に持ち込んで。

「着物として着る気はあまりないけれど、とりあえず洗い張りだけしておきたい」
と伝えたのですが、店員さんは思案顔。

“これ、お金をかけて解き反にしたところで本当に着ますか?”
口には出さないけれど、目がそう言っているのです。

姉と私は身長が10cm以上違って身丈があまりに短いから、このままでは着られない。
だから洗い張りしておきたいのだと伝えたのですが、店員さんはどうにも乗り気ではない様子。

私は私で
“やっぱり呉服店としては、新品を買ってほしいのね…”と少し落胆しつつも、引き下がりませんでした。

二人でお茶を飲みながら、

  • 小物にする?
  • 色をかける?(でも、それは失敗が多いよね…)

そんな世間話をしているうちに、私はふと思い出したのです。

「着物を長襦袢にする方法もあるって、どこかで読んだことがあるけれど」
その瞬間、店員さんの目がぱっと輝きました。

「それよ、それ。この生地は長襦袢にすごくいいわ。そうしましょう」

言うが早いか、あっという間に注文書を書き始めて。
金額は…正直覚えていません(笑)
でも「案外安いな」と思った記憶だけはあります。

仕立て上がった長襦袢は想像以上の出来



ミシン仕立てで、内揚げも裾の折り返しもたっぷり。

裾の返しがたくさんあるので生地の重みで落ち感がとても良い。
立っているだけでストンとラインが整う。


ほとんど端切れが出なかったのもホッとして嬉しかった。

ホッとした理由は二つ。

  • これなら自分で洗える
  • なるべく切り刻みたくないという着物好きの本能が満たされた
袖口は単衣仕立てだったので裏の白さが気になりました。
ほんの少し出た残り切れを袖口にあてて、無双袖に見えるように縫い付けました。

【実際の着心地】着物地の長襦袢は着づらい?


着物地から長襦袢を作ると

  • 滑りが悪い
  • もたつく
  • あまりおすすめできない

そんな意見を目にすることがあります。

でも、この長襦袢は綸子のツルッとした生地なせいか、着づらさはまったくありません。

むしろ厚手でとても温かく、真冬に重宝する大のお気に入り。
特に大島を寒い日に着たいときに最適です。

大島紬は肌にあてるとヒヤッとするので、私は寒い季節にはあまり着ないのですが、下がこのお襦袢なら、北海道の冬でも安心です。



昭和の可愛さは長襦袢でこそ生きる


「昭和の一時期、こういう柄が流行ったことがあったのよね」とは母の弁。

現代では少し古く見えるかもしれませんが、長襦袢なら、このくらい可愛いのが着ていて楽しいものです。

着物は“ものを生かす文化”そのもの。



“アップサイクル”とか“サステナブル”とか、今はそう言うのでしょうけれど。
着物はずっと昔から“ものを生かす文化”の最たるもの。

どうしようもなくて手放すこともあるにはあるけれど…

どう生かすかを考える時間、その時間こそが楽しくて幸せなのだと思います。
知れば知るほど、奥が深い世界です。

きもの好きの小さなメモ

季節が少しずつ動き始める頃ですね。 今日は、春から初夏へ向かう中で気になったものをいくつかメモしておきます。

🍀桜の季節の夜のイベントなどに添えたくなる帯ですね。 商品説明がとても丁寧で、合わせる着物まで具体的に紹介されていて、 読みながら思わず関心してしまった一本です。

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篝火に桜の模様手描友禅 名古屋帯【未着用品】
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🍀久留米織の木綿着物(単衣)が、仕立て上がりでこの価格というのは魅力的ですね。 楽天1位の人気商品ですが、色はまだ揃っているようでした。 Sサイズでも裄が65cmあるという現代的な寸法で、 普段から裄が大きくてリサイクルをあきらめている方には とても良い選択肢になると思います。 私が選ぶとしたらスラブブルー。 青が似合うことと、木綿は絹と違って艶がないぶん、 少しでも似合う色に寄せた方が失敗がないだろうというのが理由です。


🍀二重紗の袋帯を見つけました。 透け感があって涼しげなのですが、正直なところ着用季節がよく分からない帯です。 商品ページには「入卒」と書いてありましたが、それはさすがに…と思ってしまいました。 6月の結婚式なのか、盛夏のちょっとしたお出かけなのか、 考えれば考えるほど分からなくなるのですが、 こういう“季節の境目の帯”を見るのが好きで、つい眺めてしまいます。


🍀紗袷の羽織を見つけました。 外側は透け感のある紗で、裏地がふわりと重なる不思議な季節物です。 着用時期については詳しい方ほど一家言ありそうですが、 寒さの調節という意味では案外使えるのでは…と少し思ってしまいました。 薄物一枚よりはずっとあたたかいでしょうし、 実用という観点から季節を決めれば、意外と役立つ場面があるのかもしれません。 見た目もとてもおしゃれで、こういう“あいの季節”の装いには もっと自由があってもいいのではと感じました。 私には見るだけお楽しみのお値段だけど。


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