苺色のアフタヌーンティーを選んだ理由と函館国際ホテルへの思い
少し元気のない家族を気分転換に連れ出したくて、 函館国際ホテルの和食レストラン「松前」のアフタヌーンティー~はこだて色彩茶会「苺色」~に行ってきました。
今回の会食をセッティングしたのは私でした。
ホテルから届いた案内メールを読んだとき、 苺色をテーマにしたアフタヌーンティーの写真がとてもおしゃれで、 「これは家族で行ってみたい」と直感的に思ったのです。 昼食の時間帯ではありましたが、メインはアフタヌーンティー。 軽めの内容だったことも、私の家族にはちょうど良いと感じました。 みんな小食なので、分量が多いと負担になってしまうのです。
私が結婚披露宴を挙げたのは、ここ函館国際ホテルです。
元町カトリック教会での式のあと、このホテルで親族と過ごした時間は、 今でも私の中で特別な記憶として残っています。 函館で一番の老舗ホテルであり、 何度もリニューアルを重ねて現代的なラグジュアリー感をまといながら、 それでいてどこか解放的で、気取らない空気が流れている場所。
「ずっとここに在り続けてくれるだろう」と思わせてくれる安心感があり、 訪れるたびに、あの日の余韻がふっと蘇るような気がします。
苺色がくれたときめきと赤の力

ここからは、いよいよお茶会です。
最初に運ばれてきたのは、苺のアペリティフでした。 とはいってもソフトドリンクで、お酒ではありません。 グラスの中で小さな泡が立ちのぼる苺色の炭酸は、 見た瞬間に「わあ」と声が出そうになるほどきれいで、 1月という季節にぴったりの華やかさがありました。
このアペリティフ。グラスを手にした瞬間、ふっと胸の奥が温かくなるような感覚がありました。
見つめているだけで、内側から生命力がふわっと湧き上がってくるような、そんな不思議な力。
1月という華やいだ空気の中で、 苺色のグラスは小さな灯りのように明るくて、 「赤ってやっぱり特別な色なんだ」と再確認した瞬間でした。
赤が大好きで、帯を探すときはまず赤から見てしまうくらい、 私にとって赤は特別です。
中でも惹かれるのは、青みのある深いボルドー系の赤。 落ち着きがありながらも情熱的、でも可愛らしさもある。そんなところが好きなのだと思います。
苺色が広がる和食とスイーツの世界
会場は落ち着いた和食のお店で、人数のわりに大きなテーブルをゆったりと使わせていただけたのがありがたかったです。 空間に余裕があるだけで、気持ちにも余裕が生まれるものですね。
お食事は、てまり寿司にアワビの煮物、そして鯛のお刺身。
どれも和食らしい上品な味わいでしたが、 特に印象に残ったのは、鯛のお刺身に添えられた苺のソースでした。
これは初めていただく組み合わせ。
鯛の淡白な旨みとベリーの酸味が驚くほどよく合っていて、 両方の甘みがふわっと引き立つ、不思議で新鮮な味わいでした。 「苺色の茶会」というテーマが、色だけでなく味にも広がっているようで、 その遊び心に思わず笑みがこぼれました。

スイーツは和洋がほどよく混ざり合った、とてもおしゃれかつボリューミーなラインナップ。
老舗・千秋庵の季節の和菓子が三つ並び、その横にはマシュマロと苺の抹茶チョコレートフォンデュ。 ホワイトチョコレートと抹茶を温めて溶かし、 そこに苺をそっとひたしていただくのですが、 緑と赤のコントラストが本当に美しくて、 まるで和服の色合わせを見ているようでした。
赤い振袖に、緑の総絞りの帯揚げを合わせたときのような、 あの華やかで凛とした色の響き合い。
苺の甘酸っぱさと抹茶のほろ苦さが重なり、さらにホワイトチョコのクリーミーな甘さも加わって、 味わいのうえからも視覚的にも“和と洋の出会い”を感じるものでした。

家族と過ごす静かで穏やかな冬の午後
おしゃべりに夢中になるでもなく、かといって黙々と食事に集中するわけでもなく。
最大3時間まで滞在できるという余裕のあるプランのおかげで、 時間を気にせず、自然体のままくつろいで過ごすことができました。
「話を盛り上げなきゃ」という変なプレッシャーがなく、 それぞれが自分のペースで食事を楽しみながら、 ふっとした瞬間に会話が生まれるような、落ち着いた時間。
コーヒーやフレッシュジュースがセルフで飲み放題だったので、 気軽に立ち歩いて気分転換もでき、 そのゆるやかな動きが場の空気をさらに和やかにしてくれました。 苺の赤のかわいらしさと華やかさは、 陰鬱になりがちな冬の気分をそっと引き上げてくれるよう。

苺色のともし火と変わらない場所への感謝

会食は苺色の華やかさと、国際ホテルの落ち着いた空気に包まれながら過ごした素敵な時間となりました。
家族それぞれが無理のないペースでくつろぎ、 ふっとした瞬間に交わす会話にほっとする。
そんな静かな時間に、 苺の赤がそっと彩りを添えてくれたように思います。
そして、結婚した当時に「このホテルがずっとここに在り続けてくれますように」と願った気持ちを思い出しました。
あれから20年以上の年月が流れても、 変わらずこの場所にあって私たちを迎えてくれることが、何よりありがたく感じます。
どうしても心が沈みがちな冬に、鮮やかな赤い灯りをがそっと点りました。
冬の白さの中で点った小さな苺色の灯りは、きっとこれからも静かに心に残り続けるのでしょう。
そんな記憶がひとつずつ積み重なっていくことが、人生のあたたかさそのものだと感じています。


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