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昨日、お昼のサスペンスを見ました。
祇園が舞台なので着物姿を堪能できる作品で、女優の野川由美子さんの大島のような渋い紬姿がとても素敵でした。
地味で堅実な印象を与えながらも、深い色が上品で、どこか艶があって。
合わせていたのは、グレーを基調とした名古屋帯。
ゴブラン織風の文様を織り出した九寸名古屋帯かな、と思わせる雰囲気で、わりとよく見かけるタイプです。
こんな感じの。
▲金糸が入っているとはいえ、強く光るタイプではなく沈むような“渋い金”なので、大島のような渋い紬の色の深さをそっと引き立ててくれるはずです。コプト文様でゴブラン調とは違いますが、異国情緒という点は一致しており、四角い文様の連なりがドラマで見た帯の方向性に近いです。
実は私も、ゴブラン調の名古屋帯を持っています。
購入したのは十五年ほど前。
年齢を重ねた今の自分から見ると、「もう少しくすんだ色合いでもよかったのかもしれない」と感じる帯です。
そうか、これがもっとシックな色合いなら、泥大島なんかによく似合ったのかもしれない── そんなふうに思いました。
▶大島紬は、帯で表情が大きく変わる着物ですね。 そういえば、以前ヤフオクで泥大島を迎えたときにも、色の出方や裏地の選び方でずいぶん悩んだことがありました。そのときの体験をまとめた記事がありますので、興味のある方はどうぞ。
→ ヤフオクで泥大島を迎えて仕立て直したときの記録
▲こちらはグレーとはいえないですが、文様の雰囲気がドラマの雰囲気にとても近いです。ゴブラン調で深い緑や焦げ茶、鈍い金が静かに重なり合うような、 落ち着いた色の層が印象的です。模様の密度は高いのにうるさくなく、どこかクラシックで控えめな華やぎがありますね。
私はこれまで、グレーの帯を購入しようと思って真剣に探したことがほとんどありませんでした。
若かったというのもあるけれど、洋服だと絶対に選ばない色なので、自然と選択肢から外れていたのです。
シックな色を着ると、異常に老けて見えるタイプなのです。
だから、大島などの“シックの代表”のような着物に、さらにシックな帯を合わせたら、自分の場合は地味に沈んでしまうのではないかという懸念がありました。
▲グレーを基調としたゴブラン織の名古屋帯で、ドラマの帯に似た雰囲気です。少し渋めの色柄ですが、灰色の濃淡に焦げ茶や鈍い金が重なり合って印象的。泥大島などの黒茶の深さを受け止めてくれそうな方向性です。
昨日の野川由美子さんを見ていて、「私が着たらどう見えるか」という個人的な事情はいったん脇に置いて、一般的な“素敵な組み合わせ”を知っておくことは、自分に応用するときに役立つのではないかしらと思いました。
守破離という言葉もありますしね。
似合うかどうかは、着てみないとわからない。
そして、好きか嫌いかと聞かれれば── 実は私は、こういうシックな雰囲気の帯がすごく好きなのだという事実にも気づきました。
「私には似合わないだろう」という思いが強すぎたのかもしれません。
着物の好みは、こういうふとした瞬間に少しだけ変化が訪れる。
その変化が面白くて、私は着物にハマり続けているのだと思います。
そんな気持ちで今日は、グレーを基調とした帯を探してみました。
明確なイメージを持って探してみると、渋い紬の深さを受け止めてくれそうなものが、思っていたよりも多く見つかりました。
大人っぽくどこか現代的なグレー。
いいかもしれない。
自分の中の小さな変化に気づくとき、 着物はまた少し楽しくなるのです。
今日の着物まわり
ここで、大島などの渋い紬にシックな名古屋帯を合わせたときの小物を考えてみたいと思います。
ドラマでは、記憶が曖昧で申し訳ないのですが、たしかチャコールグレーのような、これまた渋い色の帯締めを使っていたと記憶しています。
こんな感じの色です。
ただ小物に関しては、これはもう個人の好みですよね。
私なら同じグレーでも少し明るい色を持ってきたいです。
本来渋色が苦手なので。
こちらの小町鼠とか薄白橡とか。
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